- 大きな音で弾くために
- まずは手の角度
- アルアイレのコツ
人の集まらないさむーいさむーい練習場。集まったパート員、1人。(お疲れ様です。)
とまぁ、何もしないわけにはいかない。けれど普通に棒たたきながら曲なぞっていけじゃ味気ないよね。と話していたところ、一つの質問が。
「大きな音で弾くためにはどうしたらいいですか?」
先日のアンサンブル練習で、ギタパーが一人だったため、自分の音量が小さく、アンサンブルのバランスを保てていないと感じたとのことです。(他のパートは人がそれなりに集まっていたので、バランスが悪かったのです。ごめんなさい。)
確かに、あまり方法論を話していませんでした。というわけで、今日の練習はギターの機能面から詳しく説明することにしました。
・大きな音で弾くために
クラシックギターで大きな音を出すためにはどうしたらいいのでしょうか。というよりも、まず、大きな音ってなんですか?
デシベル値が大きいとかインピーダンスが~~~、とか、そういうことではありません。より明確な表現をするならば、「客席に届く音」ではないでしょうか。
「客席に届く」
=「遠達性のある音」
≒「大きい音」
だと思います。クラシックギター、もしくは弦楽器を弾いている人なら直感的に感じている事実ではないでしょうか。多くの場合、大きい音を出すとノイズが混ざってしまうと思われがちですが、それは間違いです。遠達性のある音は、爪のノイズとは無縁です。逆に言えば、ノイズが起こった時点で遠達性は失われているのです。
ノイズが起こると、指から弦に与えられる力学的エネルギーがノイズという無駄な振動に移ってしまいます。エネルギーが系の中で保存されるとするならば、全てのエネルギーがギター本来の理想的な音の振動を出すために使われていなければなりません。要するに、「ノイズは無駄」ってことですね。
さて、ではどのようにして遠達性のある音を出すか。これについて解説していきます。
1.まずは手の角度
手の角度、といってもどこの角度か。今日注意したのは、右手の「手首」の角度です。
ギターパート員は、人によって様々なフォームをしています。右手の手首一つとってもかなり違います。僕の観察した特徴としては、以下のような人がいます。
右手の手首が
・不必要に寝ている。表面版に近づきすぎている。
・突っ張っている。少し手首を上に上げだすような感じで弾いている。
これらの矯正はすごく大変なのです。理想的なフォームの必要条件として、
・弦を弾いていないとき、力を抜いていること
・弦を弾くときも、手首に力が入っていないこと
・不必要に手の甲を動かさないこと
が挙げられます。弦を弾いていないとき、みなさんの手首はどうなっていますか。どういう方向を向いていますか。ギターを置いて確認してみてください。正常な手首であれば、手首が曲がることなく、手の甲は腕に対して真っ直ぐ位置しますよね。それが自然です。
ギターを弾くときも、それと同様に自然な状態であることが重要です。これもエネルギーで説明できます。弦に触れるのは指先ですね。そこに効率的にエネルギーをかけることが必要です。手首が曲がっている状態では、手首にモーメントがかかってしまいます。すると、それに反抗する力が指先及び腕に生じるのです。すると、弦のコントロールに注力すべき指先の神経及びエネルギーが手首に集まってしまいます。要するに、手首に負荷がかかるということです。
「力を抜いた自然体で演奏する」ことが基本なんです。
今までの習慣でフォームが崩れていると、それがその人の自然体になってしまっている可能性があります。そういう人に「自然体で演奏して!」といっても、いいフォームにならない可能性が大いにあります。そういうときは第3者に自分のフォームを見てもらうのが一番です。
このことは暗に、習慣化したフォームの修正の難しさを示しています。(これはギター演奏だけに限った話ではないと思います。)
2.アルアイレのコツ
ここでは、多くの人が悩んでいるであろう、アルアイレでの遠達性のある音の出し方について説明します。1.のフォーム修正の話が完了していなければこれの遂行は難しいかもしれません。なので、フォームが安定していないと思うのであれば、このアルアイレの奏法について先を急ぐのは得策ではありません。まずはフォームの安定に集中してください。その理由は後述します。
さて、アルアイレでの発音。なかなか大きな音がでない人が多いように感じています。なぜか?それはやはりアポヤンドと比較して、どうも力が上手く伝わらない、といったような印象を受けているからではないでしょうか。
では、まずアポヤンドはなぜアルアイレよりも比較的大きな音が出るのかということに関して述べていきます。アポヤンドは、隣の弦に押し付けるように弾きます。すると、弦をぐっと押し込んで、それから弦を離す(弾く)。これが基本動作になります。弾いた後、指は隣の弦によりかかるように弾きます。逆に言えば、隣の弦に寄りかかるように弾くためには、ある程度弦を押し込んで弾く必要があります。浅すぎるタッチだと、弾いた後に上手く寄りかかることができませんよね。
それでは、今課題であるアルアイレではどのように弾いているのか。
「隣の弦に寄りかかってはいけないから、あまり深いタッチは出来ないな」という風に考えて、浅く弦にタッチし、そして空気中に指を逃がすために、表面版から見て垂直上方向に指を「出す」という意識で弾いている人が多いのではないでしょうか。するとどうでしょう。非常に薄くて、弱弱しい擦れた音がします。
両者の違いは何でしょうか。奏法上、隣の弦によりかかる、もしくは寄りかからないといった明確な違い以外に、もう一つ見捨てられがちな相違があります。
それは、「弦を押し込むか、押し込まないか」です。そうです。これこそ、アルアイレのコツなのです。・・・とは言え混乱する人も多いでしょう。アルアイレで弦を押し込んでしまっては、隣の弦に指がぶつかってしまうではないか!と怒る人もいるかもしれません。いやいや、結論から言うとそんなことはありません。ちゃんと、空気中に指を逃がして、アルアイレで弾くことができます。
そのために、、、正確なフォームで弾く必要があります。そしてここには、なかなか文章では伝えにくいニュアンスがあるのです。
とにかく、これだけはアドバイスとして残しておきます。
「弦を押し込むこと」です。
おそらく、いくつか問題点が挙がってくるでしょう。そう、ノイズです。あとは発音のタイミングが遅れるとか。右手がフラフラ動いてしまうとか。
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とまぁ説明はこれくらいにします。これ以上文面で表現するのは(僕の文章力では)難しいです。知りたい人は直接聞いてくださいね。もしくはコメント欄でどうぞ。
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