- 初オケを踏まえて譜面を見直す
- メリアの平原にて
- 狂詩曲スペイン
- ボヘミア奇想曲の概観
1.初オケを踏まえて
前回の投稿でアップしたように、2月14日に初オケがありました。録音も載せてあるので、聞いていない方はまずそちらから見てください。
初オケではスペインとメリアをやりました。ここで、これら2曲の初オケに関して反省を行いました。
・メリアの平原にて
この曲に関しては、どのパートもある程度弾けていました。ギタパーに対して出た指示は、以下のようなものです。
- ストロークをするか否かの統一
- 八分の下降音形、上昇音形で走らないこと
- メロディーをかき消さない(メロディーを聴く)
まず、ストロークに関して。これはパーレスで統一が図れていなかったこと、また僕が未だストロークするか否かを判断できていない箇所があるということが要因です。後者に関しては僕の準備不足と言えます。申し訳ないです。
僕は個人的に、マンドリンオーケストラにおいてギターがストロークをするかどうかの判断は、ある程度オケ全体の音量が把握できてから行いたいという希望があります。先日のオケでは各パート5人程度なのに対し、ギターは10人ほど参加していたので、適切なバランスを図ることが難しく感じました。
音量の面以外からいえば、メリアに関しては理想的にはあまりストロークを使いたくありません。ストロークという技法は、ギターの出す音の中でも制御のしづらいものであり、理想的な音色へのコントロールが行いにくいと考えているからです。ただし、パーカッションなどが入ってきた場合、ストロークを行わずに和声を弾くと、ほとんどギターの音はホールに響くことはありません。だからこそ、本番を想定してストロークするかどうかの判断が必要になると思っています。
マンドリン属がアポヤンドで比較的高速なトレモロを入れたときには、ピッキングが荒くなりがちになるので、そのときはギターがストロークを使ってもオケ全体としては均整の取れた響きを出すときがあります。今後、考察を重ねた上でギタパーのみんなには指示を出したいと思います。
次に、八分音符の上昇下降のフレーズについて。これは先週のパーレスでも言ったとおり、走りやすいフレーズです。結局オケでも、テンポを速めるきっかけになってしまいました。音楽的に前に行くことは構いませんが、前がかりになってテンポを失うことはよくありません。
中でも、スタッカートのついたフレーズ(35~37小節のようなフレーズ)については若干前に行き過ぎていたように感じました。
また、メロディーとの音量バランスについても指摘がありました。しかしこれについてはストロークの項でも述べたとおり、本番と同等のバランスを有さなかった先日のオケで調整しても仕方がないでしょう。今できるのは、メロディーがある中で、どの程度ギターの音の粒を聴こえさせればいいのかということを、意識しながら弾くということだと思います。メロディーだけが聴こえるよりも、ギターと共に聴こえることで、より一層メロディーが引き立つことがよくあります。どうやったらメロディーを心地よく乗せてあげることができるか。自分が客席にいたら、どんな響きが最も効果的な伴奏であると感じるだろうか。そういう客観的な視点をもつことが、「伴奏」楽器としてのギターの基本です。
なお、上の項目に乗せていませんが、僕からも気になったことを一点だけ加筆しておきます。それは、「アクセント」についてです。
先週のパーレスで少し触れたように、アクセントは基本的にp(親指)のアポヤンドで弾くように指示を出しました。それがまだまだ浸透していないように思います。オケで気がついた人も多いと思いますが、アクセントのフレーズは基本的にチェロとユニゾンです。チェロは当然ピックでアポヤンドをしてアクセントを弾きます。なので、それなりのテンションをもった音を出さなければ、チェロの低音にかき消されてしまいます。逆に正確にpのアポヤンドが行われていれば、オケ全体の低音を補強することができます。オケ全体で見たときに、ギターの低音弦をpでアポヤンドした音は、極めて重要であるということを改めて認識しておいてください。
ただ、この日のパーレスでもpのアポヤンドによるアクセントの弾き方は詳しく解説できませんでした。また、次回以降ということになります。
・狂詩曲スペイン
スペインについては、前回音源をあげたので聴いていない人は聴いておいてください。率直な感想をいうと、初オケとしては比較的弾けているほうだと思いますが、まだまだ曲の良さを引き出すためにやらなければならにことはたくさんあるな、という印象を持ちました。
ギタパーに関して反省事項を挙げていきます。
まず、音の長さについて。これが最も気になりました。この曲のはじける様で、みずみずしくて、でもcon fuocoで3拍子を弾くためには、音量とともに音質・音の長さが重要です。(どの曲でも一緒では、という突っ込みは甘んじて受けます(^^;)
譜面にはなんて書いてあるでしょうか。・・・stacc. moltoの指示や、個別のスタッカートはありますが、曲全体を通してスタッカートが書いてあるわけではありません。だからといって、それ以外の音の長さはすべて同じかというとそうではありません。それぞれ場面に応じた変化が要求されます。
ギターの譜面は比較的音の長さを判断しやすいです。なぜなら、伴奏と旋律というどちらかの役割しか担っていないからです。伴奏では、3拍子のリズムを刻んでいた場合、必然的に1拍目の音が重みを持った音になり、やや長さを保った弾き方をすることになります。そして、2・3拍目は軽く、音が上に跳んでいくように弾きます。「下・上・上」といったイメージですね。この「下・上・上」がすべてだ!というわけではありませんが、意識としては間違っていないと思います。
また、伴奏に3拍子のリズムがあるといえども、「2小節で1くくりになるような伴奏のようなフレーズ」もあります。日本語的には間違いですが、言ってることは概ね的を得ているように思います。2小節で1くくりになっている場合は、2小節かけてスラーをかけるようなイメージで弾くといいでしょう。シンコペーションになったリズムを、強調しつつ伸びを持って輪をかけましょう。声で表現をするとするならば、「タ・ター・ター・タ」ではなく、「タ・タァ~↑・タァ~↑・タ」です。(あれ、どこかでみたような・・)シンコペーションがわかれば、3拍子も活きてきます。対比が大事です。
では、旋律という点から見たとき音の長さはどうするか。この曲のギターによるメロディーに関しては、極力「レガート」に弾きましょう。45~の主題は短く弾いてしまいがちですが、ここは比較的レガートに弾いてしまっていいです。練習が進んでいけば気づいていくとは思いますが、ここをスタッカート気味に弾くと旋律が面白くなくなります。ギターならではといってもいいかもしれません。これには各自で感覚として気がついてもらいたいところです。ギターが主題を弾くとき、ほかのパートはどんな伴奏をしているか。そしてオケ全体ではどのような響きになっているのか。これを考えれば、答えが見えてくるように思います。297~のフレーズについては、自然とレガートになっていくと思います。ここは伸びやかに歌い上げましょう。
あとは、アクセントのついた16分音符の上昇フレーズについて注意をしました。小節数でいうと、96・97小節目あたりのフレーズです。Fコードのアルペジオで弾けてしまうので、音がつぶれがちですが、しっかりと一音一音を粒出させて弾くように指示を出しました。
2.ボヘミア奇想曲について
とりあえず音取りから始めました。音源を聴いてきた人が少なかったですね。曲が長く聴くのにも一苦労ですが、場面を分解してみればそれほど複雑ではありません。むしろ冗長と言っても過言ではないくらい、同じようなフレーズばかりです。なぜラフマニノフは似たようなフレーズを、単旋律で何回も出現させるのか。ややもすれば簡素な表現になってしまいがちです。僕が抱いたイメージは「いぶし銀の音楽家たちによる内情の吐露」といった感じです。深く息を吸い込み、1分も続くような長いフレーズをいろんなパートが代わる代わる弾いていく。まるでひっそりとした山奥の静かな和室で、じーっと風の音だけ聴きながら、そのささいな変化を楽しむかのような感覚さえ覚えます。
だからこそ、それぞれのフレーズを弾き分ける必要があります。ただ、ギターには主題となるフレーズはでてきません。残念。(ラッサンの中で、各パートのソロフレーズから全パートによるうなるようなフレーズを歌い上げる場面への転換機に、場面遷移を予告するかのようなフレーズがあります。そこはギターが弾きます。小節番号は152~155です。)
パーレスでは音取りで終わってしまいました。ボヘミア奇想曲については、明日のパーレスで細かい解説をしていきたいと思います。
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