2009年2月12日木曜日

第2回パーレス~楽譜の指示と解釈~

今日は2回目のパーレスでした。前回は全般的な指針を話したので、今日は内容を絞って練習しました。


練習内容


  • 基礎練習


    • 個々人の課題

    • スタッカート


  • 楽譜に記述された言葉の意味

  • スタッカート・アクセントについて




・基礎練習

まずは、基礎練習です。Cメジャースケール(ドレミファソラシドレミファソラシド)と、Cのアルペジオです。

Cメジャースケールでは火曜日に確認した注意事項を自主的に選んで行なうようにしました。左手の脱力が大人気でした。左手のポジション移動に苦手意識がある人が多いのかは定かではありませんが、問題視している人が多いのは確かみたいです。個々人の課題、つまり自分の苦手なファクターを意識して練習できるかどうか。ここをやるかどうかで差が出てくるように思います。

アルペジオでは、p(親指)のアポヤンドの指示を出しました。火曜日と同様です。マンドリンとの合奏において、ギターのpのアポヤンドは極めて重要です。簡単に理由を言うならば、「最もしっかりした指であり、体重をかけて弾くことが可能。かつ、低音弦の音の伸びを最大限に活かすことができる。」からですね。pのアポヤンドは個人差はあれど、しっかり音量が出ていて欲しいところです。「メリアの平原にて」ではpのアポヤンドが最も重要なファクターの一つであるといっても過言ではありません。

また、アポヤンドについて、楽器のレンジを越えないようにという指示を出しました。「レンジ」っていうのは幅のことです。つまり、楽器の性能を超える音量を無理やり出さないようにということです。「楽器の性能なんてわからん」っていう顔されましたが、これを確かめるのは簡単です。pのアポヤンドで、爪が割れんばかりの勢いで、渾身の力をこめて、全体重を乗せて、「せいっ!!!」という掛け声と共に4弦の開放弦をひてみてください。「ビリビリ!」っという悲鳴にも似た破裂音と共に、割れた音が聴こえるはずです。それがレンジを越えた音、です。マンドリン合奏のギタパーの人は、案外知らぬ間にこれをやっています。僕も以前やってました。すると、どうなるでしょうか。楽器が鳴らなくなります。「限界突破だ~~~!!」とか勝ち誇っているうちは、いい音は出せません。

物理的に言えば、きれいな音になるはずのエネルギーが破裂音(ビリビリという音)に変わってしまっているわけです。レンジを越えれば、破裂音のほうにエネルギーが行ってしまいます。全エネルギーがきれいな音に変わらなければ、いい音とは言えません。そうじゃなくて、ちゃんと通る音の出し方を知らなければならないわけです。それを知るために、pのアポヤンドはいい教材になり得ます。


また、基礎練習でスタッカートの練習を行ないました。これについては、後述。




・楽譜に記述された言葉の意味

火曜日のパーレスで宿題を出しました。「楽譜にある言葉の意味を調べてくること!」です。今回はさしあたり、「メリアの平原にて」と「狂詩曲スペイン」の2曲が対象でした。

列挙したいところですが長いので、一部抜粋して掲載します。



forte 【agg.】強い, 力がある; 丈夫な; 烈しい, 強硬な; (葡萄酒の味)酸味の強い Contr..
【avv.】強く
【s.m.】(肉体・精神の)強い男性; 長所; 酢になった葡萄酒の味
◆fortemente【avv.】強く, 力強く; しっかりと; 酷く; [音]強く

piano 【agg.】1】平らな, 平坦な, 水平の 2】平易な, 分かり易い, 明白な 3】[文法]アクセントが語末から二番目音節にある
【avv.】(piano piano) 1】低い声で; 静かに 2】(歩く調子)ゆっくりと
◆pianamente【avv.】静かに, ゆっくりと
【s.m.】1】面, 平面 2】平地, 平野 3】ピアノ Sin. 4】(建物の)階 5】水準程度 6】[地質]地層; [鉱]面
7】計画, プラン, 構想 8】平面図, 設計図, 見取り図 9】企て, 目論見

Allegro 【agg.】1】愉快な, 陽気な, 快活な; 楽しい; (部屋・想念などが)明るい, 気持ちの良い, 朗らかな; (色彩が)鮮やかな
2】淫らな, 軽弾みな, 身持ちの悪い 3】呑気な, だらしない, 無思慮な 4】[親]ほろ酔いの
【s.m.】[音]アレグロ, 急速調
◆allegramente【avv.】1】陽気に, 快活に; 軽率に, だらしなく 2】[音]明るく, 楽しげに

Andante 【agg.】(andareの現分)(年月)流通している, 動いている; (人物)気軽な, 勿体振らない;
(形式)普通の, 洒落ていない; (品物)安っぽい, 安手の, 平凡な
【s.m.】[音]アンダンテ, 緩やかに, やや遅い速度で

Mosso 【agg.】動いた, 動かされた, 活発な動きの, 動きのある, 変化に富んだ, 動的な, (地形の)入り組んだ; [音]モッソ, 速く, 速目の

Vivace 【agg.】活発な; 元気な, 元気の良い, 快活な, すばしこい; (頭の)回転の早い, 機転の利く, 鋭い, 聡い;
(文体・議論)生き生きした, 活気のある; (色彩)鮮明な, 鮮やかな; (植物)多年性の; [音]快活に, 生き生きと, ヴィヴァーチェ
◆vivacemente【avv.】生き生きと, 激しく, 活発に, 鋭く, 鮮やかに


(出典:GIAPPITALIX イタリア語辞典



さあ、ここでは元の語の意味を探るべく、イタリア語辞書から引っ張ってきてみました。forte(フォルテ)って、いうまでもなく「強い」って意味だと解釈していると思いますが、やはりそこはイタリア語。ちゃんと他にも意味があるわけです。英語のstrongだって、「強い」だけが意味じゃないですよね。日本語で一意的に解釈しているに過ぎません。

結局この作業によって求めることは、作曲者が言いたいことを少しでも多く楽譜から読み取って欲しいということです。Vivaceって早いって意味ですよね。でも、どんな早いなのか。セカセカと焦っている感じなのか。生き生きしているのか。激しいのか。

では実際の曲において、どんな指示があるか。
狂詩曲スペインは非常に指示が少ないということを言いました。「Allegro con fuoco」という曲頭の指示以外には、アクセント・スタッカート・ピアノ・フォルテなどの指示しか出てきません。つまり、とにかく「Allegro con fuoco」なんですね。fuocoは「火、火炎、情熱」などの意味があるようです。つまり熱く弾けと。てか、それしかないんです。指示が。


それだけで、スペインが弾けるのか、と。


でも、弾かなきゃならない。プロのオケはそれでも、素晴らしい「狂詩曲スペイン」を奏でてくれます。あの人たちはどこからそういう表現をしているのか。技術的に上手いということは否定できませんが、それと共に音符から読み取っているんですね。音楽を。


要するに、「楽譜は最低限の指示」なんですね。どうしても最大公約数的な指示になってしまう。細かい指示を書く人もいますが、どんな曲であれど、譜面から音楽を吸い上げるんだという意識、これが必要なんだと思います。そして、これがギタパー全般的に足りない姿勢なんじゃないかなぁと感じてます。そして、今更イタリア語辞書を引っ張っている僕自身も、まだまだ足りないなぁと思ってます(^^;


だから、楽譜を読むことって重要なんです。リベルテで指導してくださった指揮者の先生も、「音をとるのではなく、譜面を読む」ということの重要性を度々指摘されていました。こうして考察を経てみても、納得できる言葉ですね。



・スタッカート、アクセントについて

さて、曲の練習中にスタッカートとアクセントの話をしました。
まずはスタッカート。これは、短く切るという意味で捉えているひとがすごく多いですが、そうではなく、「音を分離する」という意味が元のようです。

ではどう分離するか。ギターにおけるスタッカートは、僕は次のように考えています。


クラシックギターは、弦をはじいて音を出します。ギターにおけるトレモロはあくまで補助的な奏法で、基本的にはいわゆる単打です。一つの弦をはじくと、胴の中で共鳴が起こり、広がり、そしてサウンドホール及び表面版から、接する空気を媒介として、空気中に音の振動を伝えていきます。(まぁ要するに、弾けば鳴るってことです。)

では、スタッカートの場合。音を分離しなければならないということは、前の音と今から出す音との間に空間を作らなければなりません。「空間」っていうのは、音の振動を可視化してとらえたとき、振動していない間を作るようなイメージです。(わかりにくかったらお風呂の水面を思い浮かべてください。振動しているっていうのは、波が立っているということです。お湯の上にツンっと指を入れれば、波が立ちます。で、1回指を上げて、またお湯に指を入れます。その間に、波に間ができます。それがここで言う、「空間」です。)


「空間」をつくるには振動を一旦止める必要があります。だから音を止めます。すると、どうなるか。ここで、ギターから音が聴こえます。それはどんどん遠くに広がっていきます。


それが、「残響」です。残響はどんどん離れていって、しまいには自分の耳では聴こえなくなります。音を止めているとき、「残響」を自分の耳で感じること。これがまずスタッカートを弾くためのコツだと思います。

「残響」が遠ざかっていったら、次の音を弾きます。この遠ざかった距離が、「空間」であり、音の隙間なわけです。「空間」が分かったら、スタッカートは弾けます。


まとめると、スタッカートをするには、

1.粒立った音をだす
2.音を止める
3.残響を聴く
4.残響の遠ざかり具合を察して、また音を弾く

こんな感じになると思います。スペインは本当にスタッカートが大事です!ちゃんと把握していきましょう。



次にアクセントです。
ギターでアクセントはどうやって弾くか。これに関しては結局あまりちゃんと説明できませんでした。

肝心なのは、先にも挙げたpのアポヤンドって話はしましたね。要点だけ挙げておくと、

1.粒立った音を出す
2.音に圧力を加える
3.発音時のスピード

です。
アクセントについてはまた今度話します。



今日の練習はそんな感じでした。次回練習は土曜日のオケです。

0 件のコメント:

コメントを投稿